ついに関西初のスカイランニングレースが開幕。スカイランナー ジャパン シリーズ第3戦びわ湖スカイレースに参戦してきた。まずは、7月4日(土)に開催されたバーティカルレースの模様から。

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スカイランニング競技の一つ、バーティカルレース(以降VK)。距離5km未満で標高差1000m以上を駆け上る。日本で2番目のバーティカルレース。(日本初は上田バーティカルレース

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びわ湖バレイロープウェイ山麓駅下の駐車場からスタートし分岐からキタダカ道で山頂駅へ上がる。山頂駅から一旦下った後にゲレンデの急坂を上り蓬莱山山頂がゴール。スタート直後の数百メートルの下りと山頂駅からの下り以外は全て上り。走れる上りをどれだけ走りきれるかがポイントとなる。このコースは、スカイランニングの第一人者の松本大選手がプロデュース。

地元の滋賀県で開かれるメジャー大会とあって、なみなみならぬ思いでレースを迎えた。しかし、しばらく悩まされているアキレス腱の違和感と踵の痛みから直前までVKの参戦を悩んだ。今年の最大の目標はSJSシリーズポイントを獲得すること。しかし、ここまで上田バーティカル、経ヶ岳バーティカルリミット、スリーピークス八ヶ岳と3戦を終えているがポイント獲得は無し。脚の具合が良くない状態でVK(ポイント対象外)に出る意義はあるのか。スカイレースだけに集中したほうが良いんじゃないか。仲間からも何の戦略があるのかと言われた。確かにそうだ。VKとスカイは連日開催で少なからずダメージが残った状態でスカイ当日を迎えることになる。VKを棄権してスカイだけにしたほうが良いのは分かっている。でも、僕はそんな計算高いレースができるような選手ではない。スカイレースでポイントを取れなくなったとしても、両レースで実力を出し切りやりきったと胸をはれるレースをやりたい。そのためにも、スカイは死ぬ気で挑む!

びわ湖バレイは自宅から下道で1時間15分ほどで到着できる。VKは午後からのレースなんで少し長めに睡眠をとり、ゆっくりと準備をして自宅を出発した。琵琶湖大橋を渡って対岸に差し掛かると急に空が暗くなり大粒の雨がザッと降ってきた。比良山地は厚い雲に覆われているし、雨が降ってくるし、どうなるのかなと気になってくる。山麓駅に到着する頃には雨が上がったので一安心。今週末は雨の予報だが今日は何とかなるかな。

到着してすぐにスカイチームの仲間と合流。VKにエントリーしている仲間が少ないから仲間に会えたことで嬉しくなった。なんと本日のエントリーは53名とのこと。やばい。苦手なVKで実力がバレてしまう。(笑)周りで見かける選手はサロモンのウェアやシューズを身にまとった方ばかり。速そうに見える。

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準備を整えて加藤さんのとこにいくと…、ウェアの色が丸かぶりやん!(笑)パタゴニアとマウンテンハードウェアの違いがあるが。被ってるじゃねえかよ〜の図。

付近の駐車場をぐるぐるとジョグしながら身体を温める。思いのほか低い気温と曇り空で肌寒い。ここで優勝候補の大杉選手とお会いした。表情からリラックスして臨まれているように感じた。

スタート場所まで数個のヘアピンカーブが続くロードを走り下りる。参加者が少ないだけに若干寂しい感じは否定できないが少数精鋭だと考えよう。

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スタートゲート(翌日のゴールゲート)の前で記念撮影。後ろに大さんもポーズで(笑)

大さんのMCで開会式が始まる。MCを聞きながら周りの空き地でアップを続ける。少しでも身体が動くように。脚のリカバリーを優先したため、直近の2週間で走ったは3度。そのうちの1度は無理に伊吹山に走りに行って大撃沈。2日前に行った30分のジョグでは身体が超重たい。正直なところ、当日が心配だった。しかし、意外と身体の疲れは抜けていて動きは軽い。アキレス腱の張りも何とかなりそうだ。

今日の目標は55分を切ること。バーチカルの試走をやっていないから勘でしかないが、上田バーチカルで僕の記録が1時間2分。優勝の宮原さんが43分だから、僕は55分(?)と決めた。

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開会式の最後に大杉さんの後輩の方の申し出で皆で円陣を組んだ。自衛隊式の気合い入れ。皆で「お〜!」と叫び気合いが入った。

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2列目に整列してスタートを待つ。表情に気合いが現れている。
スタートのカウントダウンが始まり。「スタート!」の声に一斉に飛び出していく。

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「よっしゃ〜!、行くぞ〜!」

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スタートから数百メートルは下り路面。石がゴロゴロしているので捻挫に注意しながら飛ばしていく。前のちびっ子を抜き前者を追う。分岐を左に曲がると上りが始まる。まずは林道の上り。上りになると飛ばしすぎないように自分なりのペースで行く。すぐに歩きたくなってしまうが出来るだけ走れるようにペースを少し落とす。前者と少しずつ間隔が開いていき、後続のランナーに前へ出られてしまった。けっこうキツいな。もっと軽快に走れるイメージだったが走れていない。キタダカ道に入ったところでハイクとランを交互に繰り返し進む。上りに強い前を走るランナーは走り続けている。踵を上げて走るとアキレス腱に負担がかかるので、なるべく負担のないように踵を上げない走りでいく。

雨上がりの濡れた路面に選んだシューズは、ランニングシューズのアディダス・アディゼロマナ7。ドライ路面では文句ない充分なグリップは発揮してくれるが、今日の路面ではズルッと滑る場面が何度かあった。大きく身体を崩してしまうような場面も。選択ミスしたかな。

まだまだ続く上り坂。徐々に前をいくランナーが見えてきた。大人と子供の2人。子供は小学生。上りをずっと走り続けている。強い。僕はハイクとランを交えて徐々に差を詰めていく。歩幅の差で縮まっていくのだと思う。その子は、後に我慢がならなくなったようで立ち止まって給水した隙にパスさせてもらった。次は大人のランナーだ。子供もずっと後ろに付いているようだから気が抜けない。

Trail Mix Runningのイベントで記念撮影をした大木の「天狗杉」の前を通過するが、今日は見上げるような余裕は一切ない。心肺は上がりっ放し、あとどれくらいで終わるのだろうか、そのことだけを考えて上る。明日のスカイは大変なレースになりそうだ。ふと頭を過った。

まだまだ上りは続く。そりゃそうだ。バーチカルレースだからな…。後に男性もパスしてこのグループの先頭に出た。後ろは気にするな。前へ進め。

ようやく打見山の直下まで上ってきた。もう苦しくて、苦しくて。ただ、コースを知っている分、道幅が狭く一人しか通れないところではペースを落としてスタミナをセーブする。コースが一瞬フラットになる部分は猛ダッシュで逃げる。これが、下見を行う利点か。

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ロープウェー山頂駅の直下に差し掛かると、歓声が聞こえてきた。あと少し。一気に駆け上がれ!
後ろの子供を応援する歓声で背後にいることが分かった。おっさんは負けへんで〜!

階段を駆け上がると仲間の大歓声!「ありがとう! 行くで〜!」と声には出ないが勇気をもらった。仲間とハイタッチして最後のゲレンデへ向かう。一旦は、舗装路を一気に下る。酷使してきた脚がハードな路面の下りに音を上げている。舗装の割れ目で捻挫しそうになる。ヤバい! でも、力一杯に走れ!

下りから一転、最後の上り、ゲレンデの急斜面を残すのみ。ハァハァハァ。心肺は名一杯だ。堪らずハイクを入れる。ハイク、ラン、ハイク、ラン。背後に選手が居ることを感じる。負けるか。あと少し。

先にゴールした選手が下りてくる際に応援をもらう。「もう少し!」「もうあの上だ!」ラストスパートをかける箇所を決めた。あそこから猛ダッシュだ。背後の選手を振り切ってやる。よし!

最後の力を、心臓が止まるんじゃないか、死んでしまうんじゃないか。もう何も考えない。がむしゃらに走る。ゴーーーーーール!

もう立ち上がれない。数秒の間は全く動けずに膝から崩れ落ちていた。朝からボラをしてくれていた小出さんが「やっさ〜ん!」と呼んでくれるが反応が出来ない。それほど疲弊していた。あ〜。疲れた。

タイムは55分04秒で17位。まぁ、及第点としよう。

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最後まで競ったライバル達。ほんとキツかった!

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少ししてゴールした加藤さん。やりきってましたね。「ラスト〜!」と歓声で迎えた。
女子優勝のかなさんを囲んでチームJSTで記念撮影。この通りのガスガス。

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かなさんの背後に立ち上がったばかりの僕。限界を越えた表情だ(笑)

上ってきたゲレンデを歩きでロープウェー山頂駅へ戻る。上ってくる選手を応援しながら下りる。「ラスト〜!」「あの上、もうすぐ!」「頑張れ〜!」さっきまではぶっ倒れる寸前だったのに元気が復活している。

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VKレースのレベルが高く、トップから最終ランナーまで40分ほどしかない。こんなレースに出てくる選手はある程度の自信がある強者しかこないのだろう。

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女子の表彰式

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男子表彰式

レースを走り終えた直後は自分のタイムに満足していたが、表彰式を待つ間に満足感は消え、もっと速く走りたいという欲求となった。トップとの差はたった5kmで12分。小さいようで大きな差。この差を詰めないとスカイランニングではやっていけない。もっと鍛えないと!

プルプルと脚にかなりの疲労が残っているが、明日のスカイはいくしかない。やるしかない。やってやる。疲労は残ったが、逆に開き直った。さぁ、早く帰宅して明日に備えそう。スカイレースに続く…。


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