スカイランナー・ジャパン・シリーズ(SJS)が開幕。経ヶ岳バーティカルリミットに参戦してきた。

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経ヶ岳とは、中央自動車道の伊那ICを降りてすぐ長野県南箕輪村にある標高2,296mの中央アルプス北端に位置する。滋賀県からは意外と近く車で2時間30分ほど。今回は前日入りせずに早朝に自宅を出発し日帰りで行ってきた。

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コースは、距離21km、獲得標高1,650m。スタートから山頂までず〜と上り続け山頂を折り返し、山頂から一気に駆け下りフィニッシュとなる。単純明快、ずっと苦しみが続くスカイならではのコース。

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スタートから第1エイドのある大泉所ダムまでの4kmがロード区間。ここから登山道に入り山頂を折り返す。第2エイドの仲仙寺からフィニッシュまでの4kmが再びロード区間となる。

コース攻略のポイントは、山頂までの上りをどこまでリズム良く走りきれるか。走ると歩くでは大幅にタイムが変わってくる。しかも、初開催のためコース情報が少ない。事前にコースをイメージできていると余裕を持って臨むことができる。JSTメンバーのお陰で試走情報を共有させてもらうことができた。登山道の傾斜や斜度、笹刈りの状況などイメージを対応できた。チームで戦えることがJSTの強み。有り難い。

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当日も事前に試走を行ったメンバーから説明を受けた。「ここがヤバい!」「ここは長い!」「ここもヤバい!」と…、どこも半端ないコースだ!(汗)

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今年のシリーズ戦には、「JSAラウンジ」が登場。レースの準備をしたり、交流を図れたり、はたまたリラックスしたり、快適に過ごさせてもらえました。ここは会員専用のスペース。もちろん、みんなで設営、みんなで撤収。でも、設営をお手伝いできなくてすみません!

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松本代表がデザインされたスペシャルバフが登場。数量限定商品なので欲しい方はお早めに。会場で購入するとサインを入れてもらえますよ。もちろん、僕も購入。

さて、着替えを済ませるとウォームアップを開始する。スタート会場を少し離れるとアップに適した「セラピーロード」という森林浴を楽しむフラットなトレイルがあった。ここで選手がアップを行っていた。僕もアップをスタート。ジョグから始め、軽いインターバル走を繰り返し筋肉に刺激を入れていく。
JSTのメンバーと並走してスピードを軽めに上げていった。彼は息が上がっていないが、僕は上がりぎみ。ん、ん、ん…。いい感じはしないが、良いと自分に言い聞かせよう。

この後に、JST男子と女子のトップランナーとアップ途中ですれ違った。僕たちと決定的に違うところがあった。どこでしょう?

それは、「集中力」。アップから勝負は始まっている。前だけを見て不要なものは視界に入れていない。それだけ集中されている証拠。僕たちならすれ違いで挨拶や合図を送ってしまうが、トップの方は視界に僕の姿が入っていないようだった。邪魔してはいけないし、そのまま素通りでアップを続ける。
昨年まで仕事で携わったモータースポーツの世界もトッププロは凄まじい集中力だった。それを思い出す出来事だった。

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さて、アップを終えてラウンジへ戻る。先ほど、集中力の話をしたばかりなのにこの写真…。
レースの前に東海の兄貴と記念撮影。ふざけてるように思われるかもしれませんが、2人ともマジなレースですから!(笑)

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スタートゲート前では、開会式が始まる。南箕輪村の村長さんのご挨拶の後はKTFのボス大塚さんのコース説明が始まった。

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コース説明を後ろから

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そのすきに、JST近畿で記念撮影。師匠と期待のニューカマーと。

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さぁ、やってきたスタート直前。SJSの開幕戦がまもなくスタート。精一杯にやりきって総合40位以内に入りたい。達成できればSJSのポイントが獲得でき、翌年はAランクとなる。

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背後からスタートを待つ、同姓でしかも同い年の彼。やるぜ。
僕よりも速い。いつかは肩を並べるようになりたい!健闘を祈る!

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最前列には錚々たる顔ぶれの招待選手が並ぶ。ジャパンシリーズに相応しいメンツだ。
いつかここに呼ばれるようになりたい!

さぁ、さぁ、スタートは目前。この緊張感が堪らない。勝負の一戦。速いヤツしか出てこないSJS。自分がどれだけやれるのか。やってやろうという気持ちと脚の具合はどうなのかという不安が入り交じる。
瞼を閉じ、深く息を吐き、左胸を拳で数回叩く。よっしゃ!やるぞ!

スタートのカウントダウンが始まった。「…、5、4、3、2、1、スタート!!!」
いけ〜!!!

一斉にゲートを飛び出す。走路は少々混乱。前が詰まり急なスローダウンにつまずきそうになる。走路の幅以上にランナーが溢れ誰もが前へ行こうとしている。前のランナーに続いて公園を出てロードへ出た。

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前方の経ヶ岳へ向かって走る。最初はフラット、徐々に斜度が上がっていく。
走り初め早々から身体の重さを感じる。汗も吹き出てきている。最初からペースを上げていこうと考えていたが、思いとは裏腹に上げることが出来ない。普段なら僕が気にすることがないような選手にまで抜かれていく。苦しい。情けない。

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写真では分からないが斜度が上がっている。踵の痛みと息が上がってしまいペースを落とすことに。この後、いつもバトっている板ちゃんにパスされ離されていく。ちくしょう、走れない。あっという間に彼は消えていった。

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4km地点の大泉所分岐エイドで水2杯をいただき早々に再スタートをきった。エイドを出るとすぐに砂利道が始まった。砂利道の上りが一旦終わると少し下る箇所があった。ペースを落とすことなく走り、また上りがやってくる。ここで前方にランナーの集団が見えた。まだレースを諦めるな。これ以上は落とさないように頑張れ。

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どんどん斜度が上がってきた。いつもの踵を上げてつま先走りをやろうとするが痛みで力が入らない。踏ん張ろうとしてもグニャとなってしまう。なんてことだ。ホントに上れない。遅い。後方から追い上げてきた女性ランナーに先行された。離されないように我慢するのが精一杯だ。

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登山道が現れた。予想していたよりも道幅が狭い。前者を抜くのは声をかけないと抜けない狭さだ。止まることはないが、渋滞のようになってしまい全く走ることは出来ないし、自分が先行してもこの調子では走れない。パワーウォークで粘るしかない。

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歩きに変わると状況が少し好転した。歩きの場合は踵に負担が少なくまずまずの調子で進むことができる。がむしゃらに走って歩いて上ったオフの練習や松本大さんの講習で学んだ歩きのテクニックのお陰で前者との差を詰めパスしていく。

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「苦しいのは気のせいッス」いや、苦しいッス! 大塚さんの気の効いた看板にやる気をもらえた。

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上っても上っても次から次に上りが続いていく。今どこ?標高はどのくらい? 
GPSウォッチを持っていないので木々の植生で判断するしかない。どこかの地点でスタッフの方から「あと800mアップで〜す」の言葉。うそ〜!

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何ヶ所も「滑落注意!!!」の看板。細く傾斜のあすトレイルはとても歩きづらい。足場が悪く疲れる。

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やっと越えた標高2000m、ここは黒沢分岐。長かった。心拍を高めていい調子で上ってこれた。昨年までのような標高が上がると途端にペースを落としてしまうことが今年はまだきてない。オフのトレーニングは間違っていなかった。ここから一旦は標高200mぐらいを一気に駆け下りてまた上り返す。まじか〜!

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上り返すと少しだけ眺望が開けた。イヤッホ〜!でも、脚が重たいぞ!!!(汗)

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まだ少し雪が残っていた。さすが長野県だな。歩きにくい…。さすがにこれだけ上ってこの標高に身体の重さを感じるようになる。でも、力を振り絞り一歩一歩進んでいく。頑張れ!オレ!

雪を過ぎたところで、JSTのサポート役の松本大さんが上って来られていた。声をかけてもらい力をいただいた。

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ようやく来た9合目。長かった。さぁ、ここからはみんな走り出す。負けずに走れ。
9合目から山頂は、山頂で折り返してくるランナーとすれ違う区間。細いシングルトラックを折り返してくるランナーを優先に道を譲りながらも先を急ぐ。小さなアップダウンの繰り返しがここまできた身体にハードにパンチをくらうようにキツイ。

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先行するJSTの仲間とすれ違う。みんな戦っている表情だ。「ファイト!」お互いに声をかけ元気をもらう。強い気持ちで頑張れ!出来るだけ走れ!

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ようやく辿り着いた山頂(2296m)。ここにはお友達がボラしていた。こんな山頂にまで本当に有り難い。上ってきた苦労を考えると頭が下がる。
さぁ、ここからが勝負。身体には相当なダメージがある。エネルギーは残っているか。気持ちを切り替え戦えるか。…もう、やるしかない。やってやるぞ!

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折り返しからは少しの上りはあるが基本的には下り基調で9合目へ向かう。不思議なことに折り返すと一気に身体にエネルギーが蘇ってきた。「イヤッホ〜!」さっきまでの身体とは別人のようだ。すれ違う上ってくるランナー全員に声をかける。「もうちょい、ファイト!」「ガンバ!」自分の声に力が戻ってきているのが分かる。すると、どんどん先行していたランナーに追いついてきた。「フォ〜!」野生のようだ。

何人かをパスすると前方に兄貴の姿が見えてきた。いつもと様子が違う。何かトラブルを抱えられているよう。申し訳ないが声をかけパスさせてもらう。

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9合目分岐からゴールへ向かう帰路へ進む。急に視界が開け大迫力の世界が広がる。兄貴と叫びながら一気に下った。「フォ〜!」「ヤッホ〜!」「ワウォ〜!」景色に力をもらった瞬間だった。

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「イヤッホ〜!」叫ぶ!

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ここでまたまたカメラを持つ大さんが再度登場。お互いに写真を撮りました。(笑)

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ここから本格的な一気下りがスタート! 「ヒャッホ〜!」

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下りばっかと思いきや上り返しがあるが走れない。膝に手をあて必死に歩いていると軽快に駆け上がっていく大さんがまたもや登場。あんな大きなザックを背負い(何が入ってますか!?)あの軽快さ。さすがです。先週はスペインのゼガマで壮絶なレースを終えられたばかりなのに。僕はこんなに軽量ザックなのにとトッププロとの違いを痛感。当たり前だろうけど。

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上りから一転、下りパートが再登場。おっ、付いていこう。こんなチャンスは滅多にない。突如、世界の大さんによるダウンヒルセッションが始まる。(勝手に名付けた)ステップを刻むように最良の場所へ足を置き無駄のない足さばき。まっすぐ下るなら同じようなスピード。でも、ターンでふっと差が生まれる。ターンの際に斜面のバンクを蹴り加速しながら立ち上がる。そうか!必死に食らいつき勉強させてもらえた。

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標高をどんどん下げ植生も変わってきた。まだまだ終わらないダウンヒル。力一杯に下っているから心拍は上がりっぱなし。キツイ!まだか〜!エイドは〜!

下りきったエイド手前のフラットなトレイルでまさかのまさか、愛知山岳マラソン、新城32Kと何度もバトってきた板ちゃんに追いついた!「お〜い!」と声をかけパスさせてもらう。「行くで〜!」

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待ちに待った第2エイドの仲仙寺に到着。謎のまっくんがお出迎え。バナナとスポーツドリンクをいただきすぐに出発。

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残すはロードが4kmほど。最初は下り。飛ばしに飛ばす。下りだけかと思いきや上りも出てくる。苦しい!下界に降りてきたら急に暑さを感じた。頑張れ、頑張れと自分に言い聞かせて走る。

もう苦しくて苦しくて、こんなにも苦しい時間があるもんだろうか。早く終わってくれ。もう走りたくない。足がめっちゃ痛いけど止められない。

やっとスタートした大芝公園が見えてきた。やっと帰ってきた。あと少し。苦しい。余力を残さずに走れ。会場のMCが聞こえてきた。声援も聞こえてきた。ゴールゲートが見えてきた。あと少し。あと少し。「ううぉ〜!」ゴーーーーール!!!

堪らず倒れ込む。ハァ、ハァ、ハァ、ハァ…。何も考えられない。やっと終わった。

タイム:2時間57分11秒、順位:60位

またも40位以内に入ることが出来なかった。力の無さに腹が立つ。悔しい。
上りでの踵の痛みを解決しないといけない。上り区間が遅すぎたし、細い登山道に入ると前者のペースに合わせていくことになってしまった。本来ならロードの区間は飛ばしていくべきだった。

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いつもバトっている良きライバルの板ちゃんと。今回も熱かった!

走り終わるとすぐにシューズを脱ぐ。サロモン・センスウルトラは、軽量かつグリップが素晴らしく飛ばせるシューズ。でも、ジャストサイズを選んだせいで土踏まず後端が締め付けられるように痛む。シューズを脱ぐと足が解放されたように気持ちいい。次回はシューズをどうしようか…。

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KTFのボス、大会プロデューサーの大塚さんと。「おりゃ〜!」

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スタートは同じ位置から始めたが遥か前方でゴールした彼。

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短いようで長かった、距離が短いからいけるだろうと考えたがめちゃめちゃ苦しいレースだった。レースは苦しいが大会の雰囲気は華やかだけどアットホーム。とっても楽しめたレースだった。関係者の皆さんありがとうございました。

次戦は、2週間のインターバルを挟んでSJS第2戦のスリーピークス八ヶ岳トレイル。今回より距離はもっと長く標高差も大きい。しっかり戦えるように治療とリカバリーを行い臨みたい。絶対に今回の借りは返してやる。やってやるぞ!


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