ゴールデンウィークのまっただ中の5月3日(日)に長野県上田市で上田バーティカルレース(太郎山登山競争)に参戦してきた。

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エリートクラスである猿飛佐助コース(距離5km、標高差1,000m)と一般クラスの真田幸村コース(距離3.3km、標高差700m)の2クラスが設けられた。僕が所属するスカイランニングチーム(JST)は、選ぶまでもなく猿飛佐助コースにエントリーとなった。

このレースは、JSTを率いるプロスカイランナーの松本大選手が欧州で直に触れてきたスカイランニングのバーティカルキロメーターという競技を日本に初めて持ち込んだもの。バーティカルキロメーターとは、距離5km、標高差1,000mを一気に登りきる欧州規格の山岳レース。
舞台となる太郎山は、上田市のシンボルとして老若男女に親しまれている山。しかし、レースに使用されるルートは、一般的な表登山道ではなく、急登で険しい四十八曲〜白蛇〜牛伏ルートを繋いだスーパーハードなもの。

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赤線が猿飛佐助コース。最大斜度40度の急登が終盤に待ち受ける。上りだけでなく、標高300mを駆け下る下り区間もあるテクニカルコース。
来年開催の世界選手権の代表選考を兼ねた日本選手権となっている。日本中から上りを得意とする猛者どもが集まった。さぁ、どうなるのか!?

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前夜に上田入りしてレースに備える。宿泊は、受付会場となる上田駅前まで徒歩10分ほどの昭和の香りがぷんぷんする渋〜い旅館。うん…。予約サイトで見た写真とちょっと違うような…。「禁煙ルームを希望と書いていたけど…」まぁ、いろいろあるけど寝るだけなんで…(汗)

迎えた本番の朝、天気は見事な快晴。まさにスカイランニング日和。受付会場の上田駅前に向かう。

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駅前の広場はお祭りのような賑やかな雰囲気で大会を盛り上げている。

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開会式が始まり、地元FM局のDJの女性と松本大さんのかけあいで進行された。この後、上田市長から挨拶もあり街を上げての応援を感じた。参加する側として、これは嬉しい。

レースは、15秒毎にランナーが一人ずつスタートしていく。真田幸村コース→猿飛佐助コースの順。さらに、女子→エリート女子→男子→エリート男子と続く。エリートの中でも、年齢の高い順にスタートし、最後にJSTのSチームのメンバー、ノルディックスキーの全日本選抜のメンバー、自衛隊選抜メンバー、最終は昨年の世界選手権バーティカル5位入賞の宮原選手の順にスタートする。僕は、10時41分のスタート。後ろからスタートしてくるスーパーエリート選手にどこで抜かれるのか、どんな走りで抜いていくのか。いつものレースとは違った緊張感が楽しい。

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スタートまで2時間ほど空いているので、旅館に一度立ち寄ってからスタート会場の大星神社へ向かった。大星神社は、上田駅から約1.7km、太郎山の登山口まで約0.7kmの立地にある。

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スタートを盛り上げる太鼓隊。力強い演奏に勇気と力をもらえる。山の中でも演奏が聞こえていた。ありがとう!

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ちょうど真田幸村コースのジュニア女子がスタートしていた。1人ずつギャラリーの注目と声援を受けながら神社を飛び出していく。選手は気持ち良くスタートしていくのだろう。

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レーススタイルに着替えを済ましてアップを開始する。今日の持ち物は、Iphoneとultraspireのウェストパックのみ。給水所が1ヶ所あるので水は持たず、もちろん補給食も無し。最軽量スタイルで臨む。境内横のダートはスタートを待つエリート選手のアップ会場になっていた。僕もここでアップを開始する。

ダートと舗装路でショートインターバルを繰り返す。気温が高いせいもあり、すぐに汗をかいてきた。ここまで少しオーバートレーニング気味だったが、身体の調子は悪くないようだった。いつもと違うバーティカル、日本選手権という緊張感でアップはいつもより力が入り激しめだ。

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アップが完了してスタートまで少し時間があるので、JSTの仲間と記念撮影。今日は、気合いの入った顔バージョンで撮影してみた。右の彼は、むっちゃ速い同姓。負けられない!!(笑)

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ようやくツーショットを撮れた彼。愛知山岳マラソン、新城トレイルで2度もバトった仲間。今日も勝つぞ〜!(…今回は負けました。ナイスラン!)

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JST近畿の師匠と東海の兄貴と仲間たちとの記念撮影。切磋琢磨する仲間。

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武将と記念撮影。彼女もJSTの仲間だったことが後で判明。スタッフお疲れさまでした。素晴らしい盛り上がりに感謝です。

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さぁ、さぁ、スタートが近づいてきた。日本選手権だけあってみんな速そうだ。負けへんで!

前方に並んでいたランナーが一人一人とスタートしていく。一人ずつMCから紹介され声援をもらいスタートをきっていく。「パリダカ」のスタートと同じと言えば雰囲気が伝わるかな。先発の仲間がスタートしていき、ついに僕の番がやってきた。「よし、行くぞ!、おっしゃ〜!」勢いよく飛び出す。友人がハイタッチで見送ってくれた。境内の階段をジャンプで飛び越える。「行くぞ〜!!!」

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神社を出るとすぐに左折して太郎山の登山道へ向けて走っていく。ここは歩道を走る。沿道のスタッフの方から声援をいただく。歩道に飛び出ると先にスタートした仲間の後方についた。「速えっ!」と言われ、ペースを上げ過ぎないことを思い出す。レースになるとついつい上げ過ぎてしまうもの。

車の通行が多い国道下の地下道を通過すると傾斜のある舗装路が現れた。数分走るとすぐに急登のつづら折りのトレイルが始まった。しばらくは姿が見えていたが、すぐに息が上がってしまい脚が止まった。とたんに彼の姿は見えなくなった。ロードで飛ばしすぎてしまったせいか、調子が良くなかったせいか、考えていたより走れない。こんなにも早くから息が上がってしまうとは…。スタート前は、前を走る仲間を追走できれば、いつもの自分より速く走れるかもと淡い期待をしていた。こんなにも走れない自分が情けない…。それでも、必死に前へ進む。そうしていると、後方から有力選手が颯爽と抜いて行かれた。息が乱れることなく同じリズムで急登を走っていかれた。あれが、トップクラスの走りか。予想はしていたが、自分との大きな違いにショックと言うか何というか。ちょっとでも着いていくような元気がなく見送るだけだった。

ようやく真田幸村コースとの分岐に辿り着いた。レースはここから本番なのにもうぐったりと疲れている。やばいな〜。ここからは標高300mを下りる得意の下り。脚は重いが気持ちを切り替えていこう!と思ったのもつかの間、超テクニカルな下りにペースが上がらない!
この下りは、滑り易い浮き砂の路面あり、崩れ易い砂利のつづら折りあり、細く谷側に傾斜した路面ありとどれも難易度が非常に高い。いつもなら「ヒャッホ〜!」と声が出るもんだが、そんな息つく余裕がないほど。特に砂利のつづら折りには参った。急な下りで道が細く、曲がろうとしても進路を曲げることが出来ない。そのまま落ちてしまうかのよう。止まらない、曲がらない、走れないとこれまでで1番に難しい路面だったかも。

給水所に着くと下りは終わり。あとは標高差700mを上るだけ…。水2杯をいただき、すぐに出発。
走ろうとしても走れず歩きのみ。あぁ、苦しい。最大の難関、終盤の斜度40度の上りはよろけるよう上った。もう完敗。

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すると後ろから元気のいい声が聞こえてきた。この声は…。
「やっさ〜ん!」(!)もう力は残ってないけど、ちょっと元気が出た。道を譲り、後をついていくように坂を上ると太郎山神社の鳥居に着いた。まだゴールではない。あと少しで山頂。苦しい。苦しい。走っているんだが、歩いているんだか分からないようなスピードで最後の坂を上がると山頂のゴールが見えた。すごい声援。死にそうなぐらいに苦しいけど最後は走った。

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やっと終わった。長かった。あぁ、苦しかった。もう上らなくていい…。

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優勝された宮原選手がゴール。記録は44分(!)驚愕のタイムだが、倒れ込むようなことは無かった。異次元というしかない。

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TMRのイベントで講師を努めていただいた松本大さんと初のツーショット。もちろん、今大会のプロデューサー。大さんに「何てキツいコースですか!」と聞くと「僕がいつも練習しているコースだから当たり前!」ホントに参りました!

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山頂で仲間と再会。みんな速かった!完敗!

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5位に入られた星野さんと。憧れる先輩。

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滋賀のスピードスター。さすが速い!もっと上へいって欲しい!

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男子優勝の宮原選手と女子優勝の小林選手。チャンピオンビブスが眩しい。

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記録:1時間2分44秒
総合順位:78位
男子順位:77位

自分の力の無さを実感したレースだった。冬の間のトレーニングでVK力が向上したと思っていただ、そんな自信は屁のツッパリにもならないぐらいの小さなものだった。これまでの練習をやっていてもダメだ。根本から変えていかないと、どんどん離されてしまう。もっと速くなりたい。来年は絶対に見返してやりたい。ここからが再スタートと心に誓った日だった。

バーティカルレース、翌日のロゲイニング、JSTの総会を終えて高速道路のインターチェンジを降りたのは朝5時を回っていた。最初に迎えてくれたのは、朝もやの中の伊吹山だった。惨敗した今の自分には、その姿に恐れを感じる。でも、また練習に来なさいと言ってくれているようにも感じた。
この悔しさは忘れない。

最後に。初開催の上田バーティカルレース。大いに盛り上がった素晴らしいレースだった。鼓舞されるスタート、ゴールの盛り上がり、全てが嬉しかったし元気をもらえた。スタッフの方、ボランティアの方に感謝を言いたい。来年が今から楽しみだ!


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