昨日は「鏑木毅が語るトレイルランニングの魅力」というセミナーに参加してきた。

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セミナーは2部構成で1部は鏑木さんがプロデュースされている「神流マウンテンラン&ウォーク」を実例に過疎地域活性化の成功事例と開催までの苦労話を、2部はトレイルランニングが湖西地域の観光事業に与える可能性を鏑木さん、滋賀県の観光関連の役人の方、NPO法人高島トレイルクラブの会長さん、びわ湖バレイ(スキー場運営)の課長さんを交えてパネルディスカッションが行われた。

第1部は鏑木さんの講演。興味深いお話が続き時間があっという間に過ぎてしまった。もっとお話を聞かせてもらいたいと思うほどだった。
全国でも有数の高齢化が進んだ町、人口2000人の群馬県神流町で開催されている超人気大会「神流マウンテンラン&ウォーク」のお話。
・トレイルランというスポーツを理解してもらうことから初まり、町民が総参加するイベントに成長するまで。
・今は使われていなかった古道を町民の力で復活させ大会のコースとして使用した。
薮だらけの古道を1年がかりで作りあげた。
・宿泊施設の少ない地域で発案された参加選手の民泊。
大会後も続く民泊提供者と選手の繋がり。
・スタート&ゴールは町の目抜き通りを使用した。
山中だけを使用すれば許可申請や運営面で楽だが、それでは町民がイベントを目にすることができなく感動や共感を得ることができない。共感を得る事ができないと地元に根付いたイベントにすることはできない。

第2部のパネルディスカッションのトピックを以下に。
・トレイルランは観光コンテンツとなりうるか。
・9月にびわ湖バレイで開催されたトレラン体験ツアーは成功した。
・湖西地区の比良山系、高島トレイルを滋賀県と観光連盟がバックアップし県外からランナーを呼び込めるように盛り上げていく。
・高島トレイルはハイカーとランナーの住み分けを行う。
高島トレイルはハイカー専用。ランナー専用の20kmコースを朽木地区に作った。
トレイルランナーはハイカーとの共存を第一に考え活動しているはず。住み分けされるということはまだまだ理解されていないのか。この意見には反対。
・トレイルランガイドの必要性。
将来的には必要だが現在は山岳ガイドのような制度がない。

終了後にこのセミナーを運営するJTBの方に伺ったところ、2014年に高島市朽木(くつき)地区でトレランレースを開催するために設立された準備委員会とのこと。来年に開催できるかどうか分からないが、実施に向け活動をされているよう。メジャーな大会がない滋賀県なので多いに期待し応援していきたいと思う。
今回のセミナーは貴重なお話をたくさん拝聴することができ、非常に有意義な時間となった。
レース開催については、我々ランナーにはどうしようもない部分。だが、県内で走るランナーとして今一度基本に立ち返り、マナーやルールなど考え直すいい機会となった。
手本になれるトレイルランナーにならなくては。

最後に鏑木さんの著書にサインをいただいた。
「楽しむ勇気を!」
この言葉は心にしみる!

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